Ausbildung / 職業学校

Ausbildung zum Bäcker パン屋さんでの職業訓練

はじめに

Ausbildung(アウスビルドゥング)と聞いても何それって感じかもしれないけど、Meister(マイスター)だったら聞いた事があるっていう人も多いと思います。

Ausbildungを直訳すると育成や修行と言う意味になります。修行することにより最終的になれるのがMeisterで、これを辞書などで訳すと”親方”になります。親方って表現に私は何となく違和感を覚えますが、どうでも良いことなんですが、なんか相撲部屋みたいな感じで😅 修行中の人はAuszubildende(Azubi)-アツビ と呼ばれていて、基本的には3年か3年半の修行を終え試験に受かったら、Geselle-ゲゼレになれます。ちなみにゲゼレは職人と言う意味。そして、ゲゼレになったのち、Meisterschuleに半年間(全日制の場合)通い無事試験に合格したらマイスターです。

簡単に言うと、アツビ→ゲゼレ→マイスター と言うことです。

Ausbildung

週1日か2日 学校 (Berufsschule)に行って理論等を学び、他の日は職場で実務を学ぶと言うシステムで、これはDuales Systemd-デュアルシステムと呼ばれています。職種は豊富で、銀行員、販売員、肉加工、家具屋、塗装など他にも数え切れないほどあります。ちなみに全日制の学校に通う職種も一部あります。

学費は無料で学校の申し込み等は雇用する側がやってくれます。ここだけ聞くとなんて 素晴らしい!って感じなのですが、もちろん問題点もあります。まず、給料が安いのです。例えばパン屋さんでは、1年生では500€→2年生 600€→3年生 700€でここから税金やら保険が引かれます。給料は職種、地域によって差はありますが平均的にこんな感じです。給料が安いことは最初からわかっているので問題はない、というかしょうがないのですが、一番の問題は安い給料だから適当に働くアツビが少なからずいることです。とあるアツビ(元同僚)が欠勤した時の言い訳が「この給料で私は働きすぎだから当然だ」でした。精神的に幼稚若い人が多くて、嫌なことはやらないし、気に入らないことがあると怒って何もしなくなるし、でも自分が一番仕事出来ると思ってるから(この自信は羨ましい)…本当にめんどくさかったです。だからといって、毎日怒ってたら人間関係崩壊するし、それになんだかんだ語学的にも助けてもらってる事多いし、仲良くしたい。そして、うまくやっていくために、私の中でルールが構築されていきました。

経験から学んだ鉄則

①仕事をしすぎない。サボるのは当然ダメですがほどほどが一番。いくら時間作ってたくさん仕事をしても無意味です。それによって空いた時間は同僚がサボる時間に当てられます。最終的にはサボる為に自分の仕事を押し付けて来たり、最悪嘘ついて自分が休む為に人に休日出勤させます。

②褒めすぎない。褒めなくても基本的にみんな、”自分が一番仕事が忙しくて、仕事出来て、一生懸命だ” と思っています。で、その上褒めるとなぜか”自分だけ仕事してる”になり、自分以外仕事してないと言う被害妄想になります。全く褒めないとやる気をなくして仕事しなくなるので、ほどほどに褒めましょう。ここで注意が必要なのが、決して人と比べないことで、自分が一番と言って欲しいようで、その言葉を煽って来ますが、それを言うと他の人を見下し始めたり悪口を言い始めます。

③ヘラヘラ意味もなく笑わない。これは日常全般にも言えること。ニコニコ微笑むとは全く別で、気まずい時とかうすら笑いうかべちゃう人なんかは注意が必要。苦笑いとも違うヘラヘラです。単純に気持ち悪がられます。奇妙だし信頼も得られません。例えば、聞き取れなくてもう一度聞き返す時などヘラヘラしてはいけません。

④自分に意見を通す。時にはすぐに諦めずに怒ってでも通しましょう。たとえ通らなくても最低限の主張は大切です。大抵のドイツ人はいくら言い合っても次の日は普通に戻るので、後先のことは気にしすぎず自分の意見も大切にしましょう。

⑤謙遜しない。🈲私は仕事が出来ません。🈲ドイツ語が話せません。なんて言ってはいけません。自信がない人は信用されないし。度がすぎるとイラつかれます。

⑥ある程度自分の話をする。これは仲良くなるために。どんな事考えてるとか普通の話もしましょう。基本みんなおしゃべり大好きだし、仕事だけに集中してる人なんて稀です。典型的日本人って言われちゃいます。

そして、同僚だけじゃなくて上司にも注意が必要。私の体験談を紹介します。前に給料の計算が間違ってるって伝えたら、間違って無いと怒り出されたので、「いやいやとりあえず簡単にでもいいから計算してみてって」言っても間違って無いの一点張り。その時の間違えは、私の残業代が手当込みで時給1€計算されてると言うありえないもので、「私の時給は1€なの⁉︎ ありえない、だったら二度と残業なんてしないよ。私の1時間の価値は1€って、子供のお手伝いより安いね。」と怒りながら言ったら、やっと冷静になって明細に目を。で、間違えは認めたけど謝りません、「給料計算は外部に委託してるからこれは僕のミスじゃ無い」と。ここで学習したのは、時にはあからさまに怒りを露わにしないと、取り合ってもくれないこと。

なんだかんだ言っても、私は同僚とも上司とも普通に仲良くしていました。最初の頃少し揉めたりはあったものの、今でも普通に連絡を取り合ってます。一人の子は今年卒業試験で、課題の練習を手伝ってと頼まれたので、前の職場に行って一緒に練習しました。そして無事試験に合格した様です😊 前に働いていた職場に普通に遊びに行ける環境にある事をとても嬉しく思っています。結局嫌なことがあったとしても、案外忘れてしまうものだし、覚えていてもそこには怒りは残っていないことの方が多いと思いました。

アウスビルドゥングの実情

ここまで書いて来た問題点はより、私的にはより深刻だと思うことがあります。これに対して解決策がないし、ドイツの社会的な問題だと思います。これからアウスビルドゥング(特に手工業の分野)をしようと思っている方には嫌な話題かもしれませんが、少し知っておいた方が良いと思うので書きます。

ドイツの学校のシステムの話を簡単にします、4年生までが小学校で、5年生からはギムナジウム、レアルシューレもしくはハウプトシューレに分かれます。優秀な子がギムナジウム、中ぐらいな子がレアルシューレ、勉強が出来ない子が行くのがハウプトシューレです。

アウスビルドゥング(パン屋、コック、塗装、他にも主に手工業)はハウプトシューレ出身の人がやる分野で、誰にでも出来る簡単な事と考えている人が非常に多いです。例えば、実際に言われた事で、試験に受かった時『おめでとう!この試験はレベルの低い簡単な分野だけど、ドイツ語を勉強しながらだから尊敬するよ!』と笑顔で言われました。おめでとう!で終わらせてって思うし、全く嬉しくなかったです。他にも、これは真顔で『退屈じゃないの❔子供でも出来る様な事学校で勉強してるんでしょ❓』。他にも、『レシピがあれば誰でも出来る簡単な仕事。』『センスなんていらない。』間違った事言ってないから失礼だとも思ってない様です。彼らにとってこれが常識なのでしょう。こんな事言ってくる人は少数なのですが、年に数回普通に突然言われます。一時ちょっと神経質になって本当にストレスでした。そんな時に塗装のアウスビルドゥングをやっていた子の話を聞いたのですが、『あなたの仕事は悪い仕事だ』と面と向かって言われたそうです。その話を知人にしたら『実際、塗装業の人はろくな人じゃないから仕方ないし、塗装の仕事なんて2週間もあれば誰でも出来る』…職種によっての人のイメージはあるにせよ、本当に嫌な考え方だと思います。

正直あまり書きたい情報でも無いし、自分で書きながら胸糞悪いです😐 もちろん全員では無いものの、少なくはないドイツ人はこういう考えを持っているのは事実です。突然こんなことを言われるとショックだし失望するので、少し言われる可能性があることを頭に置いておいた方が良いと思い書いて見ました。ただ、私達のことを心から応援してくれている人もいます。そんな人がいたから、私は人間不信、ドイツ人不信になるのを免れました。私がマイスターを目指すことを話したら喜んでくれるし、応援してくれています。そして、マイスター試験はさすがに簡単だという認識を持たれてないので、合格したらもうこんな言葉を言われる事はなくなると思います。

ネットなどを見ていると、ドイツの学校のシステムをただただ絶賛したり、ドイツに比べたら日本なんて最低で、教育後進国だとか書かれていますが、ドイツに来て日本の教育システムの良い点なども感じる様になりました。まぁ、お金はかかるかもしれないけど、良い点もいっぱいあります。その一つが格差が少いことだと思います。格差は実際ありますが、こちらと比べれば本当に少ないと感じます。例えば、職業学校の子で分数の計算ができない子がいたり、基本割り算を全部間違える子もいました。かなり衝撃的でした。日本では数学苦手とは言っても、基本的にみんなある程度は出来ると私は思います。

 

Vertrag-契約

ここでは、契約内容や義務について説明します。これは、1年生の経済の授業で習うと思います。なぜ、”思います”かと言うと、私は2年生から始めたので実際の授業は受けていません。21歳以上あるいは大学の入学資格(アビテュア)を持ってる人は、2年生から始められます。ただ、これは雇用主の許可が必要です。あと、この条件の人は、学校に行かない事も選択できます。2年間働いたのち試験を受けることができます。ただ、学校に行っても行かなくても給料は一緒だし、試験対策の事などもあるので、ほとんどの人が学校に行く事を選択します。そして、実はこの選択の決定権は雇用主にあるそうです。私もこれは最近知った事で驚きました。それを知ったきっかけは、前の職場に新しいアツビとして来た21歳の男の子に、上司は学校に行く許可を与えなかったそうです。その子はもう辞めたそうですが、なんとも悲しい気分になりました。今の職場の人に聞いてみたところ、この法律を知っている人はいませんでした。基本的にほとんどの上司は学校に行くべきと考えていると思うので、このケースは稀だと思うのですが、契約時注意が必要ですね。

Der Berufsausbildungsvertrag アウスビルドゥングの契約書

記載が義務付けられている項目

①どの職種のアウスビルドゥングをするか。

②開始時期、必要な時間。(少なくても2年、基本は3年)

③アウスビルドゥングをする場所。

④労働時間

⑤試用期間(少なくて1ヶ月、最大4ヶ月)

⑥給料

⑦有給休暇の日数

⑧解雇について

雇用主とアツビの義務

雇用主:技術などを教える、アウスビルドゥングで必要なものを無料で提供する、学校がある日は休みにする、給料を払う、社会保護の義務(社会保険、低年齢者の労働法など)、雇用主はアウスビルドゥングに関係ないことは支持できない(例:配達業務など)、勤務証明書の発行義務

アツビ:知識や技術を身につけるため努力する、注意し慎重に仕事をする、上司の指示などを素直に聞く、Berichtheftを記入する(日記の様なもの)、内部機密を外部に漏らさない、営業妨害をしない

もし、この義務を守らなかったら、無条件で解雇または退職できる。

Probezeit

短くて1ヶ月、長くて4ヶ月の試用期間。この期間中は無条件で何時でも即日解雇あるいは退職できます。

この期間が終わってからは、特別な理由がない限り解雇できない。例:盗み、日々の暴力的な言動…

アツビが退職したい場合は4週間前に報告する。暴力行為などがある場合即日可。

解雇退職などの手続きは何時も書面で行わなければいけない。

 

まとめ

ネガティヴな事ばかり書いてしまったけど、どちらかというと楽しいことの方が多かったです。悪い事はもうお腹いっぱいなので次はもっと楽しかったことなど書きますね。

とりあえず雇用契約書について書いてみました。その契約を交わす前にする職場探しなどは後日書きたいと思っています。履歴書、志願書の書き方などなど。

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